経緯5〜「ママ、学校、行けない・・・」

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この一件から数ヶ月後。

相変わらずすごいきつい態度をしていた子どもがある日・・・

突然・・・

「ママ、学校、行けないかも・・・」

小さな、今にも消えてしまいそうな小さな声で呟きながら、私にもたれかかってきた。

「え?!」

私は胸がドキッとした。すごく焦った。

実は心のどこかでその予感があったのかもしれない。

これまでの数ヶ月の間にも「頭が痛い」「気持ちが悪い」などと言って何度か休んでいたし

学校の様子を聞くと「先生はいつも私の言葉は聞いてくれない。私には怒ってばっかり。」と言っていた。

それでも私は、子どもの気持ちがいっぱいになりそうなのにも気づかず、勉強を全くしないことを咎めたり、スマホばかりいじることを注意したりと、子どもの行動ばかりに囚われ、気持ちを聞いてあげることをしていなかった。

そして、とうとう子どもに限界がきた。

電池切れした人形のように私の背中に抱きついてきて「行けない・・・」と呟いたのだ。

「どうして?!何かあったの?!」と聞くと、暗い表情で「分からないけど辛いの。行けない。怖い・・・。」

えっ、怖いって何が?どうしたの?何が怖いの?!?!

めちゃくちゃ焦った私が早口になって聞くと

「分からない。学校、、、先生、、、。う〜ん、先生の怒った顔が浮かんできて怖いの。」

と言った。

そっか、怖いんだね、でもよく分からないんだね、と寄り添おうとしたものの、正直焦る気持ちばかりが大きくなる。

どうしよう、どうしよう、どうしよう

「明日、学校行かなきゃダメ?」とか細い声で聞いてきて、私は何て答えていいのか分からない。

でも、ポロポロと泣く姿を見たら「行きなさい」なんて言えやしない。

ずっと私を避けるような態度をとり、家の中では自分の部屋に篭りきりだった彼女に

「一緒に寝ようか?」と聞くと、こくりと頷いた。

私のベッドに一緒に入り、肩に布団を掛けると「明日行きたくない。行かなきゃダメ?」とまた聞いてきたので「行けなかったら仕方がないよね。朝起きてから考えよう。」と答えると、スッと眠り始めた。

隣で横になりながら「朝起きたら大丈夫になっていますように。一瞬の出来事でありますように。」

そう願いながら私も眠った。

朝いつも起きる時間に声をかけると、聞こえないふりをして布団に潜る。

「行かないの?」と聞くと布団の中で頷いている。

とても複雑な気持ちで学校に連絡をして、私も職場に連絡。

その日を終える頃にまた「明日学校行きたくない。」と言い出したので、また胸がドキッとした。

「じゃあ明後日の終業式の日は頑張って行こう!」と伝え終業式の日はどうにか頑張らせて行くことになった。「ママついてきて」というお願いを聞きながら。

そのまま冬休みになり元気が少し出てくる。

冬休みが終わったら元気も復活して、また行けるようになる!なって欲しい!と願ったけど

やはり3学期のスタートから「行きたくない」の一点ばり。

もしかして不登校になっちゃうの?!

このまま不登校になっていくの?!

私は怖くてたまらなかった。不登校についてネット検索すると、もうそれだけで辛い気持ちになって苦しかった。

こうなった理由と原因を見つけたくてたまらない!そんな気持ちの中、私はコーチングの勉強真っ最中だったので、いつも不登校をテーマに沢山のコーチに話を聞いてもらえるチャンスに巡り合う。

そしてコーチングを受ければ受けるほど、不登校という出来事だけに目を向けるのではなく、私自身に目を向けてくことが重要だということに気づき始める。

そして、原因は一つじゃないこと。

原因探しばかりしてても仕方がないということ。

子どもをどうにかすることよりも、今まで悪かった夫婦関係を見直すこと、家の中の雰囲気を改善すること、そっちの方がよっぽど必要だったんだ!ということにも気がつき始める。

そして・・・何よりも一番大切なこと・・・

自分にも優しくしてあげること!

我慢ばかりしないこと!

自分の気持ちや願いを聞いてあげること!

何よりも自分を大切にすること!

・・・嫁になって母になって15年以上してこなかったこれらの事に

ようやく目をむけ始めるタイミングが来たのがこの時だった。

つづく・・・

(その頃、ふたりで行ったディズニー)

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